不妊治療クリニックの選び方

体外受精

今現在、第二子体外受精に向けてクリニックを検討しています。

第一子は京野アートクリニック高輪で体外受精を行い授かりましたが、当時は家から近く、知り合いから成績が良いらしいと聞き、基本は高刺激の採卵をしている、という3点だけで選びました。

振り返ってみると、費用は高いけども、良いクリニックを紹介してもらえた、京野アートを選択したことは間違っていなかったと思います。(妊娠できていなかったとしても、男性不妊専門の先生がいること、採卵法、移植法、着床に関する検査、等の充実度を考えると後悔はしなかったと思います…)

が、改めてクリニックを検索してみるとクリニック選びって本当に難しい。体外受精を経験したことがある私でもこんなに悩むのだから、初めてクリニック選びをする人からしたら、書いてある内容も、費用も、まったくわからないのではないかと思います。

かつ、私は東京に住んでいますので、不妊治療のクリニック数は潤沢です。潤沢にあることはありがたいですが、ありすぎてどこに通うべきか自分で選ばないといけません。

私の経験を元に、今回は私なりの視点で、初めて不妊治療クリニックを選ぶ方向けに不妊治療クリニックの選び方を書きたいと思います。

(※タイミング法・人工授精はどのクリニックで行ってもあまり成績は変わらないといわれているので、体外受精を行えるクリニックを探している方向けです。)

前置きが長くなりましたが、不妊治療クリニックを選ぶコツとしては

  • 通える範囲の場所にあること
  • 自分の治療法の考え方と一致していること
  • 待ち時間が短い、長くても仕事ができる環境が整っていること
  • 子宮内膜に関する治療・検査ができること
  • (2人目不妊治療の場合)託児所が併設されていると尚可
  • 【追記:外部評価を受けているとより安心】

この6つに尽きるのではないかと考えています。

本当は、「治療成績を開示しており、なおかつ成績が良いこと」を入れたいのですが、治療成績を開示していないクリニックが非常に多いです。また、開示していてもクリニックによって基準が全然違います。

よって全然比較判断ができないという現状があるため、上述の6つにしました。

通える範囲の場所にあること

私なりの選び方として、まずは場所を選びます。自宅・通勤・病院の3点からどの場所だったら通いやすいかを洗い出します。

これ、めちゃくちゃ大事だと思います。不妊治療はタイミング、人工授精の段階であっても、体外受精でも月に4回(一週間に2,3回通うことも)は通うと考えた方が良いと思います。無理なく通える範囲にあること!!

洗い出したら、あとはインターネットで検索したり、Googleマップで「不妊治療」「ARTクリニック」等と検索して病院を洗い出し、一つ一つ調べていきます。

こんなサイトもあるようなので、洗い出す手間が少し省けます!

https://www.funin.info/search

自分のやりたい治療法と一致していること

病院を検索し、「治療方針」を開きます。その病院が大切にしていることがわかりますし、体外受精にもなるとやり方がたくさんあるのである程度自分で選択しても良いと思っています。

私の場合ですが、体外受精について調べていくうちに、採卵一つをとってもいろいろなやり方があることに気づきました。そして、世界で標準とされている採卵誘発法で行いたいと思うようになりました。

採卵誘発法の種類

採卵誘発の方法は病院の治療方針が大きく異なる場所です。採卵1回で高い妊娠率を得るためには、質のいい卵子が必要です。卵巣に合わせた採卵刺激を行っている病院であれば、基本的にはアンタゴニスト法と言われる卵巣刺激が中心になります。

卵子を複数個(10個以上取れることも稀ではない)取り、一度の採卵で複数の移植が可能となります。本来であれば、卵子は一周期に1つしか排卵しませんが、薬を使って複数の卵子を育てます。そのため体に負荷がかかる方法となります。

一方、体への負担を減らし、体に優しい不妊治療をコンセプトに行っている病院は、「自然周期」「低刺激」というような言葉が治療方針に記載されているはずです。

このアンタゴニスト法や自然周期、低刺激という刺激法のどちらが良いのか、というのは一概には言えないと思います。しかし、世界的な標準治療としては、一度の採卵で卵子を取れるだけ取り、移植を複数回行うことです。

自然周期や低刺激を行っている国は日本だけと言われるほど世界では採用されていない刺激法のため、私はアンタゴニスト法ができるクリニックが良いと考えました。

しかし卵巣機能によって、アンタゴニスト法が選択できない方もいらっしゃることも事実です。アンタゴニスト法を推奨しているクリニックは、基本患者の卵巣機能に合わせた刺激法を提示してくれるため、選択肢を広くとっておきたいという場合は、そのようなクリニックを選ぶ方が賢明と思います。

自然周期、低刺激を行っているクリニックは、アンタゴニスト法はやってくれませんので注意してください。

移植周期

移植周期に入ると、「ホルモン補充周期」と「自然排卵周期」の大きく二つに分かれます。不妊治療専門のクリニックであれば、どちらの移植法も可能かと思いますので、初めて不妊治療のクリニックに行く場合であれば、移植に関してまで調べる必要はないと思っています。

待ち時間が短い、長くても仕事ができる環境が整っていること

待ち時間が短いのが一番良いですが、記載の通りPC用のコンセント、Wifiが整っているクリニックであれば、仕事をしながら待ち時間を過ごすことができます。

不妊治療を開始すると、働いている人は必ず壁にぶつかるであろう「仕事と不妊治療の両立」、少しでも長く仕事を続けられるように環境が整っているクリニックをお勧めします。

待ち時間をどう調べるかですが、クリニック名を検索すると、クリニックに通っている患者さんが書いているブログを発見できます。クリニックのHPには待ち時間については言及がありませんので、そういうものを頼りにするしかありません。

ブログが発見し辛い場合、Twitter内での検索がオススメです。不妊治療の情報んついてツイートしている人が非常に多く、情報収集のためにTwitterを初めても良いと思います。

子宮内膜に関する治療・検査できること

ここまでで、病院の選定がある程度絞れてきたと思うのですが、それでもまだ選択肢がたくさんある場合、私は「子宮内膜に関する治療・検査ができること」という条件も付け加えるのが良いと思っています。

体外受精を初めて、すぐに授かることができるのが一番良いのですが、移植してもなかなか授かることができない人も一定数いらっしゃいます。

採卵がうまくいっても、子宮内環境が整っていないと妊娠にいたることができません。そのような検査ができると謳っており、以下のようなキーワードがHP上に載っているかどうかで判断できると思います。

  • ERA
  • 慢性子宮内膜炎
  • EndomeTRIO
  • EMMA
  • ALICE
  • 着床不全

このような検査ができない病院の場合は、できる病院へ転院、できる病院でその検査を受けることとなると思いますが、最初からこのような検査ができる病院を選んでおくのが良いと思います。

(2人目不妊治療の場合)託児所が併設されていると尚可

第1子でお世話になった、京野アートクリニックは子連れ不可、託児所なしのため、子供を預けて通院しなければいけません。不妊治療クリニックは子連れ不可のクリニックが多く、私自身も異論はありません。患者の気持ちを考慮してのこと、当たり前と思っています。

が、併設で託児所は作ってほしい…。

残念ながら住んでいる地区は保育園に入るのが非常に難しく、現在も保育園難民です。日中預ける場所がなく、しかもコロナのせいで一時保育という時間制で保育園に預けられる制度を中止している保育園ばかりのため、ベビーシッターを使うということしかできないのです。

ベビーシッターサービスは非常に良いと思うのですが、1時間最低でも2500円くらいはお金がかかり、往復の通院時間も含めると4~5時間は必要になります。そうすると、1日で1万円以上はかかってしまいます。

これから体外受精で何百万円というお金がかかることを考えると、不妊治療の足しにお金を残しておきたいと思ってしまいます。

今の私の心境としては、託児所付きの不妊治療クリニックを探すか、ベビーシッターもしくは一時保育を行ってくれる保育園をとにかく探して第1子の体外受精と同じクリニックに行こうか、とてもとても悩んでいるところです。

【追記:外部評価を受けていると安心】

今回、この部分を追記します。Twitterで「くろまめさん」という不妊治療クリニックの医師が紹介してくれ、こういう選び方もあるんだと思いました。
※くろまめさんは現在はツイートされておらず、鍵垢になってしまいました。

外部評価というのは、JISARTという不妊治療を専門とするクリニックによって結成された団体です。

しかし、この団体に加盟しているクリニックは、未だ31しかないのです。

全国で31!!

少なすぎるので、まだあまり参考にはならないかもしれません。ただ、外部機関に加盟していると、外部機関独自の一定基準をクリアした施設というお墨付きになるので、安心できますよね。

JISARTとは?

JISARTとは不妊治療を専門とするクリニックによって結成された団体です。子どもが欲しいと願うご夫婦に安心して、満足できる医療を受けていただくことを目的として活動しており、現在、全国31施設が加盟しています。

https://jisart.jp/

JISARTで定めているガイドラインが順守されているかを確認することを目的とし、認定されれば、その施設の医療の質がJISARTの定める医療標準に達していることを意味します。

認定審査が詳細に定められているようで、患者の不利益にならないように施設、組織、スタッフの教育、安全性等を考慮し、患者のグループインタビューもあるようです。
詳細はこちら↓↓↓

https://jisart.jp/about/rule-review/review/

だいぶ長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

◇よく読まれている記事◇